8月の展覧会の様子:Nancy Ryan Keeling、Wenting Tao

昨日よりスタートした8月27日(土)、28日(日)開催中の滞在アーティスト2名による個展オープニングの様子をご覧ください!
幸いにも暑さがひき涼しい日にオープニングを開催できました、ご近所の方やレッスン中の生徒さん、いつも観に来てくださっている方々にお越しいただきました。ありがとうございました!

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会場1のスタジオクラギャラリーでは、アメリカ・メキシコ在住の写真家、Nancy Ryan Keeling ナンシー・ライアン・キーリングによる「死者の日」を祝う祭壇「オフレンダ」を展示しています。

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日本のお盆のような祭り「死者の日」は、メキシコやラテンアフリカで11月初旬3日間行われ、死者の墓を綺麗にしたり、顔にガイコツメークをして仮装して町に繰り出します。また家にはこのような仏壇を作り死者を迎えます。

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本展に合わせてメキシカンなガイコツのTシャツでトークを行うナンシーさん。

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カラフルな紙の飾りもよく見るとガイコツのパターンが!

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日本のお盆時の仏壇のような祭壇「オフレンダ」には、ガイコツの人形や飾り、マリーゴールドの黄色い花、故人のお気に入りの食べ物、十字架、故人の遺影、カラフルな飾りで派手に装飾し、死者がこの世にいる間楽しんでもらおうという意図があるそうです。

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初めて見る異文化の祭壇は、とても新鮮なものでした。宗教はどのようなものか、火葬や土葬の話など観客の方の質問から話が膨らみました。

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次の会場に向かいます。

会場2の第1アトリエでは、ナンシーさんとウェンティンさんの作品が展示しています。
祭壇に続き、左側のスペースに展示しているナンシーさんの写真作品展「BEYOND: LIFE, DEATH & GRIEF」についてトークは続きました。

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個展「生、死、深い悲しみを超えて」は、誰でも生きていると大切な人が亡くなってしまうことがあり、その深い悲しみをどのように人々は克服するのか探求しています。
日本のお盆と「死者の日」を比較しながら故人を敬うための慣習や儀式について交差する文化的な写真プロジェクトを発表しています。

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長い人生の間にあった生死の狭間、生き続けること、生の誕生など近所で出会った人々の写真を通して、一つ一つの作品を説明しながら伝えてくれました。

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こちらは二丈の盆踊りの際に公民館で飾られていた祭壇。これを見た時に、作家は50年前に鹿児島でお盆を体験した祭壇を思い出したそうです。

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Nancy Ryan Keelingプロフィール
個展「BEYOND: LIFE, DEATH & GRIEF」のご案内

右側のスペースでは、米国ペンシルバニアの大学に留学中の上海出身学生アーティストのWenting Tao ウェンティン・タオの個展「Midori」が開催しています。

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自由で心地よく癒される自然色の緑が好きなウェンティンさんは、糸島で見られる自然や様々な緑の色の濃淡や色調、手触りを意識しながら、絵画と写真を組み合わせたマルチメディアの絵画シリーズを発表しました。

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上海生まれ、ニューヨーク在住の彼女は、糸島での自然豊かな環境に自分を置くことで、開放され自由な気持ちになれたと語りました。

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線に興味があるウェンティんさん。良い線を描こうと修正されコントロールされた線よりも、その時の感情や線を描く躍動感、表現が伝わる素直で正直な線を大切にしているようです。

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こちらにはよく見ると実際の葉も重ねられています。写真の水面の模様や様々な色、何種類かの写真と絵を組み合わせることで独特の奥行きが魅力的な作品となりました。水辺近くに夕日を浴びながら癒やされている人に見える!と観客の一人が話してくれました。

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絵の中の人のポーズと背景によって色々なシーンに見えてくるのが楽しく、真剣に作品を見つめる観客。

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絵の人は自画像でなく観客が自身と捉えて癒やされてほしいと話すウェンティンさん。

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私のお気に入りはこれ!私はあれ!などトーク後もお話が続きました。

Wenting Tao プロフィール
個展「Midori」のご案内

来月は9月24日(土)、25日(日)に5名の滞在アーティストによる展覧会を予定しています。ぜひ初日のオープニング(24日(土)15時半予定)にご参加ください!

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