今年2016年最終の滞在アーティスト達による展覧会は本日12/25(日)18時まで開催しています!
昨日のオープニングパーティでは、多くの方々がお越しいただき賑やかなオープニングとなりました、ありがとうございました!
オープニングパーティでは、アーティスト・トークほか、イザベラさんによる中国古代文字のパフォーマンスや、リンジーさんによる青写真の現像のデモンストレーションが行われ作品に加えて用いられた技法などについても興味をそそられる楽しいオープニングとなりました。
ギャラリーでの書芸ほか、第1アトリエには猫をモチーフにした墨絵(イザベラさん)、海に描かせたオーガニックなパターンにドローイングを加えた作品(ジョージさん)や馴染みあるものたちを撮影し竜巻のように配置したインパクトある写真作品(ニューニューさん)を展示しています。
オーストラリアビクトリア州在住のイザベラさん。
中国古代文字の書芸の躍動感ある表現に感銘を受け、日々練習を続けた書芸「Boku Beginnings」を米蔵を活用したクラギャラリーにて展示しています。
書芸パフォーマンスもトーク後に行っていただきました。
墨絵インク、水彩、パステルを使って猫の個性を探求した絵画作品を展示。毛がふわふわな猫たちの魅力を、わびさびの世界観で描きだしています。
イザベラ・カワイ・ヴィンセント Isabelle Kawai Vincentプロフィール
個展「Wabi Sabi Neko and Boku Beginnings」のご案内
シンガポールに6年滞在していた中国人アーティストのジョージ・ルーさん。
人と自然の連携を模索した実験的な絵画を「海波」をテーマにして制作しています。スポンジに水彩インクを含ませ、海の波によって描かれた繊細な波のリズムが紙の上に現れ、その上からアーティストが波の跡をたどる線を加えました。遠くから見ると繊細で有機的ですが、近くでみると人工的なパターンに気づくことができます。
ジョージ・ルー・ツェン George Liu Zhen プロフィール
個展「The Ocean Is Really Blue」のご案内
シンガポールに拠点を置く中国人グラフィック・デザイナーおよびアーティストのニューニューさん。
人と物質文化の関係に関心があるニューニューさん。クラ近辺に佇むものたちに注意を向け、日常にある目立たないけれども重要なものに視点を向けた平面作品を展示しています。
ありふれたものにも美しさがある、そのような気持ちで糸島や旅行した地域で撮影した物を貼り合わせ竜巻のように配置されたポップな作品です。
ニューニュー・ウー Neuneu Woo プロフィール
個展「Tiny significance」のご案内
第2アトリエでは、糸島を歩き回って見つけた様々な一コマを写し出したレトロ感のある青写真(リンジーさん)、文化や環境への意識、さまざまな間について静かに力強く問いかける映像と空間、音を組み合わせたインスタレーション(ガブリエルさん)も必見です!
リンジーさんは、ドキュメンタリースタイルの撮影を手掛けるオーストラリア人写真家。
滞在中の2ヶ月間、糸島を歩き回り放浪しながら撮影してきたサイアノタイプ(青写真。日光などの光が青色の濃淡として写る写真技法)の作品群を発表しました。
12月は日照時間が短いため、途中でUVランプを購入し、日照時間に関係なくネガのイメージと感光紙を重ね露光できました。
青写真の現像をデモンストレーションも行いました。
露光した感光紙を水にレモンジュースを混ぜた液体に入れ約30秒後。。
イメージが青く浮かび上がりました!
リンジー・ウォーカー Linsey Walker プロフィール
個展「Wandering: Cyanotypes from Itoshima」のご案内
ドイツ在住のアーティストのガブリエルさんは、日本の美学「間 (ま)」に着目し、文化や伝統、現代生活、自然と人類との「あいだ」を障子や着物など日本ならではの要素を取り入れたインスタレーションを発表しました。
入り口入ると窓際には、着物がたくさんあります。日を遮り、空間にも合うものとして着物を用いました。
廊下からも作品を見ることができます。
左側の暖簾は、なんと滞在期間中に集めたナイロン袋。日本では桜や紅葉など自然美をありがたがる意識が高いけれども、環境に問題のあるナイロン袋を多用していることに疑問を感じたようです。そのような「間」も作品に現れていました。
ガブリエル・ツィンメルマン Gabrielle Zimmermann プロフィール
個展「„In-between“」のご案内
来年2017年は、1月28日(土)15時にパーティおよびアーティスト・トークを行う予定です。
来年もどうぞ宜しくお願いいたします!